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CROSS 第18話 『Embassy』

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「なあ、ちょっとオレにも操縦させてくれ」

 コクピットに来た山口はそう言うと、操縦席に座っているパイロットをどかし、自分が操縦席に座った……。本来のパイロットは、不安そうな表情で、ただ山口を後ろから見ていた。
「さ〜て、スピードアップ!!!」
山口は大声でそう言うと、アクセルを全開にした……。
「ちょっと!!!」
パイロットはビックリした表情で、操縦席の後ろにある機器に、
身体をぶつけた。かなり痛いのか、パイロットはその場でへたり
こんでしまった。

「何事!?」
乗客席に座っていたアバーナシーは、シャトルの様子がおかしい
ことに気づき、彼女はすぐにコクピットへ向かった。

   バァァァン!!!

 アバーナシーがコクピットへのドアを開けたとき、衝撃と衝突音
がした……。衝撃の勢いで、彼女はコクピットに倒れた……。
 山口が操縦するシャトルは、クラインが乗るシャトルに追突して
いた……。



「なんてことしてるのよ!!! あんたは!!!」

 アバーナシーの怒声がシャトル中に響き渡る……。彼女が、怒っ
ているのは、もちろん、山口がシャトルを追突させたことだ……。
山口は黙って正座して、アバーナシーの説教を聞いていた。まさか、
幻想共和国のレミリアに命令でぶつけたとは言えず、ちょっと調子
に乗ってしまったと言い訳していた。
 山口のシャトルは、追突されたクラインのシャトルに横付けして、
アバーナシーの部下である公使が、事故の対応に当たっていた。
クラインのシャトルは故障してしまったらしく、クラインの部下が、
遅れるということを会議が行なわれる場所へ連絡していた。
 しかし、何か様子がおかしく、事故が発生したときよりも、クラ
インのシャトルは騒然となっていた……。会議の場所で、何かあっ
たらしく、アバーナシーは説教をやめて、事態の把握にあたること
にした。

 会議が行なわれる予定だった場所で、テロが起きたのだ……。