アトリエの恋
「罪悪感?」
「少しね」
「きれいなひとだったわ。危機感……」
「さやかさんだけだよ。好きなひとは」
「あっ。初めてよ」
さやかは立ち止って阿坂を見上げた。
「愛の告白。さりげなくされちゃった……」
「初めてだった?四箇月だね。出会ってから……」
「そうよ。四箇月……いつからなの?」
「最初からだった」
「何が?」
「そうか、もう一度云わせたいんだ」
「解った?」
「最初から好きでした。ひと眼惚れでした……さやかさんは?」
「これから好きになるかも」
「ずるいね。まだなのにコンサートに誘ったわけ?」
さやかは急ごうとする阿坂の腕を取った。