「セックスアンドザシックスティーズ」 第十六話
「しかし美紗子さんは綺麗よね、本当に羨ましい・・・」
「映子さん、恥ずかしいわ。みんなの前でそんな事言って・・・そんなに変わらないと思うけど」
これには三人が反発した。
「何言ってるの!どう見たって違うじゃない。周りのおば様たち見てご覧!現実は60歳なんてあんなものなのよ」
「まあ!典子さんったら、酷い言い方。怒られますわよ」
「恵子さん、誰に怒られるって言うの?本当のことなんだから仕方ないじゃない?」
「辞めましょうよ!私のことはいいですから、他のお話しましょう」
「じゃあ、あなたが何か話しなさいよ」
「私が?」
「そう、昔話でもいいから・・・ね?」
典子に何か話をしろと言われて、美紗子は考えていた。ずっと話そうかどうしようか迷っていた事を思い切って話すことに決めた。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第十六話 作家名:てっしゅう