「セックスアンドザシックスティーズ」 第十六話
プラネタリウムを見終わって宿泊先のホテルに4人は向かった。駐車場に車を置いてロビーに入りチェックインをした。
さっそく温泉施設に入ろうとそれぞれに着替えて通路を渡り大浴場に入った。
「へえ~良いわね。こんな施設がホテルとつながっているだなんて。これであの宿泊料金なら絶対に安いわ!ねえ?映子さん、東京じゃ考えられないでしょう?」
「そうね恵子さん。大阪でも考えられないんじゃないの?」
「知らないから断言は出来ないけど、多分無い」
天然温泉の露天風呂もあってサウナや岩盤湯もあった。この時期冬場と違って入浴者は少なかったが夏休みだったので子供を連れた若いお母さんとその母親と言う組み合わせが見られた。
「いいわね、娘と孫を連れて入浴できたら・・・」
典子の言葉に映子が
「こんど連れてきたい」と言った。
「そうか、映子さんは娘さんに孫がいるのよね。もう大きいんじゃなかった?」
「ええ、典子さん、こんど中学校なの」
「それじゃあ、一緒は無理ね」
「そうなの?付いてこないかしら」
「来ないでしょう、普通は・・・」
「そうね」
「孫の話は・・・辞めましょう。青春を始めるんじゃなかったの?」
恵子の言葉にうんうん、と首を振った。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第十六話 作家名:てっしゅう