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ありんこ探検隊

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向かうは、長老の蟻衛門ジィの部屋。
蟻ッサは、途中の通路で女王蟻様の部屋に通じる道へと別れた。
「蟻衛門ジィ。いらっしゃいますか?蟻ーダ、只今戻りました」
「おーおーこれは蟻ーダ。ささっ入りなさい。ご苦労じゃったね」
「大変遅くなりました。蟻イチと戻ってきました」
「おう、蟻イチもご苦労さま」
蟻イチは、蟻ーダの後ろから顔を覗かせると長老に頭を下げた。
「先ほど木の葉公園で妹蟻ッサと偶然会い、こちらでのことを聞きました。ご無事で何よりです」
蟻衛門ジィは悲しそうな表情を見せた。
「こんな爺さんが残っちまって、可哀想なことになった。あの子は無事だったんだね。良かった。連れて行かれるだけの赤子と少年蟻たちを連れ出して逃げてくれたが、どうなったか心配しておった」
「蟻ッサさんも戻って、今、女王蟻様のところへ行っています。後から呼びましょう」
蟻ーダは長老を元気づけようと話した。
「いやいい。きっと忙しいだろう。それよりもどうだった?」
「はい。それがですね・・・」
蟻ーダは見つけた巣の事。今、蟻ニイらが待っていることなどを蟻イチの補足を
交えながら語った。
「ほう、それはますます楽しみなこと。久し振りにアリマキさんとも会いたいな」
蟻ーダは蟻イチと顔を見合わせ、苦笑した。
「では、私たちも女王蟻様にご挨拶し、出発の段取りをしたいと思います」
長老の蟻衛門ジィの部屋を出た二匹は、女王蟻様のもとに行き報告を済ませると
急遽、蟻塚議会を開き、それぞれの仕度にかかるようにと伝えた。
作品名:ありんこ探検隊 作家名:甜茶