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ありんこ探検隊

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「実はね…来たんだ。あいつらが……」
声を潜め、蟻ーダに小声で近づいた。
「あいつらってサムライかアカ軍か?」
「サムライだった。奴隷狩りさ」

彼のいう『サムライ』とはサムライアリのことだ。
蟻ーダたちのようなクロヤマアリの巣を襲い、幼虫やさなぎまでさらっていく。
そして自分達の巣で働かせるのだ。
同じように『アカ軍』というのはアカヤマアリでこちらも同様に奴隷狩りをする。

「幼児や子どもまでさらっていったよ。女王蟻さんは皆を守ろうとされたが…」
「お怪我をなされたのか?」
「ああ、それからはお姿を見ないし、皆、巣から離れたか、地中でそのままか…」
アリマキ君も浮かない顔を見せた。
「でも新しい女王蟻様はいらっしゃらないのですか?」
蟻ヨンが、蟻ーダの後ろからひょっこり顔を覗かせた。
「わぁ、びっくり…ああ、飛び立たれたようですが、ここにはお戻りにはならなかった」
アリマキ君は目を丸くして答えた。
「それならばどこかで新しいコロニーを作っておられるかもしれませんね」
蟻イチが現れた。

そんな三匹とは別にあとの三匹はのんきに休憩している。
「あのね、アリマキ君はあのこだけよ。ワタシ達はアリマキさんって呼んでくださいね」
「じゃないと(分泌)液舐めさせてあげないからね。」
そうなのだ。 蟻ーダが話しているアリマキ君以外はほとんど女性…雌なのだ。
満腹の蟻サンは、アリマキさんとおしゃべりを始めた。
蟻ゴウは、次々にアリマキさんを代え、まだ甘蜜をねだっている。
蟻ニイは、アリマキさん達の人気者だ。
蟻ニイに甘蜜をあげたいと回りに集まっているアリマキさんに美しいボディを輝かせた。
作品名:ありんこ探検隊 作家名:甜茶