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ありんこ探検隊

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そこに蟻ゴウが加わった。
「そうだ、ボクが花の傍でクッキー食べていたら、ミツバチがきたよ。キミの仲間でしょ」
「チッ!一緒にするな!あいつらは、甘ったるい蜜を集めたり、足にふわふわとした
花粉つけては花のために働いているさ」
それまで、じっと考えていた蟻ーダが前に出てハチと向き合った。
「な、なんだよ!」
「いや、ココの緑のきれいな丘は、是非住みたいところだ」
「だ・か・ら…」
「私たちの猟にもいい虫たちもいる。だけどココはキミたちの棲む場所なのですね。
美しいハチの巣も見かけた。巣も大きい。きっと大家族なのでしょう」
「ああ」
「私たちも大家族です。暫くすると新しい女王蟻様は大空で愛を育む季節なのです。
残された家族、新しい家族が楽しく過ごせる場所がいい」
「ん……」
「ココは、やめておきます。でもココへ来られて良かった。素晴らしい風景でした。
これからの道も頑張れそうです。ありがとう」
「……蟻ーダ」
「さあ、みんな。次の場所を探そう!」
威嚇ばかりのスズメバチが突っ立てていた羽を下ろした。
「おまえたち、結構いいやつだな。もし空から見かけたら声でもかけてやるよ」
蟻ーダは、みんなに隊列を整えるように指示した。
数匹のスズメバチが、何事かと飛んできたが、偵察スズメバチに止められた。
「いいところ見つけろよ!」
蟻ーダたちはまた明るい陽射しを目指し歩き始めた。
作品名:ありんこ探検隊 作家名:甜茶