ありんこ探偵団
「蟻衛門ジィちゃんの角砂糖が、一晩で消えたんです」
「え?一晩で?」
「そうなんだ。さっき朝露で淹れた一番茶をジィちゃんに届けたんだ。
ジィちゃんが俯いたままで元気がないから聞いたら消えたって」
「うーーん。泥棒が入った報告は入り口警備のおっちゃんからは、報告を受けていない」
「ねえ、蟻―ダ。捜してあげようよ。ジィちゃんに元気になって欲しいよ」
「わかった。全員集合だ。召集をかけよう」
蟻―ダは、巣穴の入り口の小枝をコツコツ叩いた。
その音は、地中に響きメンバーに伝えられた。
すぐさま、4匹のメンバーが出てきた。
「整列!点呼する」
「蟻1、います」
「蟻2、来てるよ」
「蟻3、みなさんよろしくお願いします」
「あ…蟻…4、い……す」
「蟻(モグモグゴックン)蟻5、食べ終わりました」
「おい、蟻5、口にクリーム付いてるぞ。じゃあ全員いるな!」
蟻―ダは、草の上に上がり説明を始めた。
「……というわけで、蟻衛門ジィちゃんの角砂糖パッと消え事件の真相を見つけるぞ」
「了解!」
蟻ーダと蟻4。蟻2と蟻5。蟻1と蟻3がペアになり、事件解決の為に散らばった。