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扉を開けたメール

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 穂高正子の腕によりをかけた夕食に、花山は感激して眼を潤ませた。
「そんなに美味しかった?華奈ちゃんが手伝ってくれたから美味しくできたのね」
「そうだな。いつもより今日は美味かったよ」
「そうでしょう。でも、普段は美味しくないみたいね」
「いつも美味しいけど、今日は特別に美味かったよ」
「お風呂を沸かしておきましたよ。と、云っても洗ってスイッチを入れただけですけどね」
 花山が笑顔で云った。
「これからは楽ができるわね。それもこれも、花山さんのおかげだわ」
「本当だよ。こんな好青年がこの家にきてくれて嬉しいよ」
「華奈も戻ってきてくれたし、もう、思い残すことはないわ」
 正子は眼を潤ませて云った。
「何をおっしゃるうさぎさん。じゃなかった正子さん。大げさかも知れませんが、人生は多くの人が協力し合ってこそ、豊かで夢のあるものになるんです。これからは毎日、笑顔を見せあいながら生きて行きましょう」
 正子は嗚咽する。夫も眼を潤ませながら云った。
「花山さん。ありがとう。君はこの家の救世主だ」
「おばあちゃん。一緒にお風呂に入りましょ。お背中流しましょうね」
「それじゃあ、男性陣は軽く晩酌だな」
「あっ!おばあちゃん。イカは買ってきてくれましたか?独身男の傑作おつまみを作らせてもらいますから」
「はいはい、冷蔵庫に入ってますよ」

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作品名:扉を開けたメール 作家名:マナーモード