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扉を開けたメール

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「エネルギーはあり余っているよ。伊達に力士体形はしておらんのだよ」
「タクシーで行く?」
「馬鹿を云ってはいかん。チャリでつるんで行こう」
 間島はそう云うとすぐに立ち上がり、外に出て行った。
 間もなく自転車置き場から出してきた間島の自転車のタイヤは、彼がまたがると随分潰れて見えた。それを見ると花山は不安な気持ちになった。

        *

 日曜日の午後八時前のその辺りには殆ど人通りが絶えていた。火の見櫓のある古めかしい消防署が線路沿いの道路に面して在った。その隣が美容院、そしてお好み焼きの店。
 店の前の紅いカラオケの幟が風に吹かれてはためいている。音楽と男の下手な歌が聞こえていた。
「ここだね。意外に立派な店だ」
「少し古い店だけどね。割と繁盛してるらしい」
 店に入ろうとすると中から十数人の男女が酔った顔でぞろぞろ出てきた。殆どが笑っている。
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