「セックスアンドザシックスティーズ」 第十三話
「映子さん・・・この歳なのよ。そんな事あるわけ無いじゃないの」
「そうよね?安心した。もう、典子ッたら嘘ついて・・・」
「ウソなんかじゃないよ・・・美紗子さん昨日そんな話してくれていたじゃないの?あなたが嘘をついたの?」
「典子さん、勝手に誤解したんじゃないのかしら。深い付き合いは経験が無いとは言いましたけど、それは結婚を意識した付き合いと言う意味だったんです。そのう、男と女のことを言ったのではないんです」
「紛らわしい言い方をするのね・・・普通は深い付き合いって言えばセックスの事よ。結婚のことを言う言葉じゃないから・・・」
「典子さん、まあいいじゃないの。人には感じ方が違うからそういう誤解もあるわよ。聞き直せばちゃんと解ったんだから今度からはそうなさったら?」
「映子さんの言う通りかも知れないね。そうするわ。続きを話して、恵子さん」
「もう終わりにしません?」
「しません!」
典子は映子の顔色を見ながらそう言った。
作品名:「セックスアンドザシックスティーズ」 第十三話 作家名:てっしゅう