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一期一会

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 それから三十分程登ると「猿が馬場峠」に余り大きくない湖があり、その畔で停車した左後方にレストラン聖レイクサイド。さえらは起きなかった。
 早川は車の外に出て、湖の写真を撮った。しのぶも早川を追って来た。早川はしのぶと手を繋いで歩いてみたいと思った。それを云うことはできなかった。
「湖の向こうがスキー場よ。聖高原スキー場」
「来たことあるんですか?」
「今年のお正月に、早川さんと」
「そうですか。だから……」
「驚いちゃった。高速からおりるって、急に云いだすから」
「呼ばれたか……」
首筋のあたりが鳥肌立つのを、早川は感じた。亡くなった人物に関しては、名前とスキーをすること以外、早川は何も知らなかった。詳しく聞いてみたいとも思うが、しのぶが泣きだすことが懸念された。
 五分程で車に戻った。下りの道も日光のいろは坂を連想させる急カーブの連続だった。
しかし走り易い車だ。ヘアピンカーブ以外は七十キロ以上のスピードでも全く不安を感じさせない。
作品名:一期一会 作家名:マナーモード