L.H.B. ~Left Hand is Black~
「お前、ちゃんとフェイクできてるよ! 僕に現実世界が楽しくないだなんて一度も言ってないし、聞いたことない! 悠介、お前が思ってるほど悠介は不器用じゃない! 器用に僕を騙してたよ……お前は、現実らしく振る舞ってた」
「仙ちゃ……げほっごほっ」
「悠介!」
ありがとう……そう悠介の唇が最後に動いた気がした。
その後、見守ってた伸太郎さんが救急車を呼んだけど悠介は、二度とあの笑顔を僕に向けることなくこの世から去って行った。
後味の悪すぎる事件だった。
作品名:L.H.B. ~Left Hand is Black~ 作家名:鬼城 地球