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気紛れな相談屋のようです 第一話「憎悪的ラブレス」

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「それで、対価の件なんですが」
「ああ、いくら払えばいいんだ?一応命の恩人なわけだからな」
「そうですねぇ…何をもらいますかねえ」
「金じゃないのか?」
「うーん、うーん、迷うなあ…あ」
「決まったか?」
「いや、一つ思い出したことがありましてねえ。喫茶店であなたに確認しましたよね?嘘ついてないですよね、って」
「あ、ああ」
 小林の顔色が悪くなる。分かりやすい男だ。
「あれ嘘ですよね?」
「い、いや。嘘なんか吐いて」
「ショックだなあ、僕嘘吐かれるのが一番嫌いなんですよ」
「い、いや、あれは」
「ショックだなあ、とても。何回も確認したのになあ」
 そう言って小林を見る星田の表情は笑みこそ浮かべているが、底知れぬ恐ろしさを孕んでいた。
「わ、わかった!わるかった!許してくれ、対価は払うから!」
「それは嘘を許すための対価ですか?」
「ああ、なんでもする!だから許してくれ!詮索はしないでくれ!」
「注文の多い人だなあ」
 ははは、と笑う星田。しかし今までの笑いとは明らかに雰囲気が違う。
「それはそうと…言ったな?」
「な、何を…」