気紛れな相談屋のようです 第一話「憎悪的ラブレス」
「そうだな…なら約束を果たしてもらおう」
「約束?」
「君が天国に行き、生まれ変わった暁には、必ず幸せになること。変な男にひっかかったりせずにね」
「…そんなのでいいの?」
「そんなのっていうけど、結構難しいよ?そもそも生まれ変わってまた人間に転生するには天国で余程頑張らなきゃならない。無事生まれ変わっても幸せになるなんて難しい話さ。現に君は現世じゃ無理だった」
「…」
「ま、だからこそ、次は幸せになる権利があると思うんだけどね」
「うん…」
「約束出来る?」
「うん、頑張る」
「いよし!契約成立!じゃあ行きますか!」
「どこに?」
「決まってるでしょ」
そう言って星田は笑った。その笑みは優しいようで、反面、とても冷たく、悪魔のようなものだった。
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作品名:気紛れな相談屋のようです 第一話「憎悪的ラブレス」 作家名:ティオ