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「明けというのは？」
「徹夜明けということになります。一日おきに仕事です」
「大変ですね。じゃあ、ご帰宅は？」
「七時前にアパートに着いて、それから午後まで眠ります」
　少し間があって、
「起きてからは？」
「絵を描くか小説を書くかですね」
「小説だけじゃなくて絵も！多才ですね」
「暇つぶしばかりしています」
「そんな風に云うことはないわ。なかなかできないことよ。偉いわ」
　中野が何度めかの礼を云うと、そのあとは眠り込んだのか、後部座席からの声が途絶えた。