水世界
愛されたい
私は愛されたい
私は悲しい愚か者だ
私は愛されたい
私は愛が欲しくて這いつくばってさまよっている
ごみ屑の人間だ
暗闇の底は空を隠した
苦しいものなど見たくない
冷たい手で目を塞いで
何も見えないように
傷などいらない
青い空はどこまでも続いていて
みどりの草花を静かな風が揺らしている
生き物たちが生を輝かせている
儚い光が満ちていた
すべて曇り硝子の向こうの風景
小さな窓から見つめるしかできない
窓に触れたひとさし指は生々しい熱を伝えて
羨んだ
恨んだ
かなしい
かなしい
私は哀れな人間だ
ひとつ
晴れた空に流れ星が落ちた