なにサマ?オレ様☆ 司佐さまッ!
「私の転校は、おじさまが呼び寄せたものなんだからね」
「わかってるよ。それよりおまえ、買ってやった指輪ちゃんとしてんのか?」
司佐がそう言って、桃子を見つめる。桃子の指に指輪はない。
「あるわよ、ちゃんと」
桃子はペンダントに通して首から下げていた指輪を見せる。
「さんざん泣きじゃくって人に買わせておいて、はめないのかよ」
「だって、学校ではペンとか持ちにくいんだもの。こうして大事に持ってるのよ」
「コトハは片時も外したことないけどな……」
司佐がそう言ったので、桃子は頬を膨らませる。
「あの人の話はしないで!」
「あいつは俺の使用人だ」
「使用人に指輪をあげるの?」
「知ってるくせに……おまえがおとなしくするって言うから、百歩譲って指輪買ってやったんだ。それ以上言うなら取り上げるぞ」
冷たいままで、司佐は言う。
桃子は黙ったものの、口を尖らせていた。
作品名:なにサマ?オレ様☆ 司佐さまッ! 作家名:あいる.華音