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野琴 海生奈
野琴 海生奈
novelistID. 233
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~双晶麗月~ 【その4】

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《これって告白!?困るッ!絶対困るって!大体雄吾に、そんな恋愛感情とか一切ないんだからッ!!やめてくれよッ!》

 だが、私の腕は勝手に雄吾を抱きしめ返す。
「うん…私も」

 って!ギャーーーーーーーーーーーッ!

 全身から大量の火が噴出す思いがした。

 だがさらにもっと追い討ちをかける。
 お互い抱きしめ合っていた手を緩め、見つめあう。
 やがて私の顔が雄吾の顔に近付いて………

 ヤメローーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!



〈がちゃっ〉
 リビングのドアが開き、ドアを開けた主が立ち止まる。ミシェルだ。

 それはそれでマズイと思いつつも、スンドメされたことに大きな安堵を感じていた。
 驚いた[ワタシ]は、慌てて離れる。
〈チッ〉
 そして舌打ちをしたのは……私の口?

「何してるんですか」
 怒りを抑え、冷めた目をして低く静かにミシェルは言う。
 そのミシェルの服は、所々破れていて、血が付いている。
 よく見ると傷を負ったようだが……その傷は治っている……?
 なぜミシェルがそんな姿に?

 そんなミシェルを見た雄吾もまた、驚きを隠せない様子だった。

「悪いんですが雄吾君、ちょっと出てもらえますか」
 怒りを抑えて静かに言うミシェルは、開けたドアを手で押さえ雄吾に目で合図する。

 相当怒ってるんだろうか……?
 誰に……?