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市来編

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「疲れた〜」

 今日1日の仕事を終えて、私は帰宅の途についていた。カレンの所で一通り化粧品について教えてもらっていると、終業時刻はすぐに訪れた。
 カレンに感謝し会社を去って、家に着くなり簡単な料理を作って食べながら、カレンが貸してくれた本を読んでみる。

「うーん、カレンが教えてくれたファンデーションだけじゃなくって、アイシャドウやアイブロウ、口紅やグロスも本当に色々と細かく作られているのね。勉強になるなあ」

 そう言えば開発部の人たちは本社とは別に開発センターみたいな所で、毎日研究してるって言ってたもんな。ただ綺麗な色を作るだけじゃなくて、お客様のニーズに合わせた商品、またその上を行く商品を作らないと駄目なんだもんね。
 今日1日だけでもとっても勉強になった。後は新製品の内容をしっかり覚えて、少しずつでも前に進まなくっちゃ!

「頑張るぞー!」

 今日何度目かの気合いを入れ、私は明日に期待を寄せた。
 もっと努力して、市来さんと社長に認めてもらって、しっかり結果を出すんだから!



作品名:市来編 作家名:有馬音文