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告 白 (ひとり京都へ)

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今を溯ること、既に30年以上も昔の事です。
私はまだ免許を取って2年位でしたが、軽自動車にルーフキャリアを着け、その上に自分の身の回りの物を詰めた衣装ケースを幾つも積んで、たったひとりで京都へ向かう日本海沿いの国道9号線を走っていました。
私にとっては初めての長距離の旅です。
朝早くに家を出て、京都の丹後半島にある伯母の家に着いたのは夕方でした。
その間、時々思い出したようにハンドルのそばに飾った拓明〔たくあき〕の写真に話しかけていました。泣きながら……。

当時の私には拓明という恋人がいて、彼とは結婚の約束をしていました。
ところが、彼が私より2歳年下だということ、中学しか出ていないこと、年老いた両親を持つ一人息子だということ等を理由に、私の父は私達の結婚に反対していました。