小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

いろいろな気持ち~生まれてきてくれて、ありがとう~

INDEX|5ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

 その時、止めずにもう少しここで頑張ってみようと思いました。そして現在に至ります。

 とはいっても、始めたのはここのサイトよりもひと月余り早いだけです。

  今の若い人は恵まれていますね。

  私が小説を書き始めたのは小6のときですが、今のようにネットなどありませんでした。

  もう一つのサイトには〝初めて書いてみました〟という人か゛非常に多いです。

 また中、高校生の書き手がかなりの数を占めているのではないかと思います。

 今は同人誌同様、小説投稿サイトも星の数ほどありますから、初めて小説を書いて

 みたーなんて中学生でも、ネット環境さえあはれば、すぐに作品をネットに掲載する

 ことができます。

 それに比べて、こちらのサイトはベテラン作家がひしめいているなという印象を受けます。

 どちらのサイトも全くタイプの違う書き手がいて、雰囲気も違うので、掛け持ちするのも

 悪くはないかなという感じもします。どちらが良い悪いではなく、どちらにも個性が

 あって、それがかえって良いのではないかと思います。

  こういう言い方は誤解を招くかもしれませんが、私は自分なりに18年、同人誌で

 がんばってきたつもりでした。でも、やはり今から考えると、その居場所に守られて

 外の世界を知らずにぬくぬくと過ごしていたんだなと思います。

  もちろん、大勢の会員か゛いたので、そこも一つの世界ではあったのですが、

 その外には更に私の知らないひと回り大きな世界があった、ということでしょうか。

 まあ、日本という狭い島国しか知らなかった自分がいきなり世界の他の国へと

 放り出されたようなものでしょう。
 
   広い世界へ出てみて、私は改めて書くということの厳しさを知りました。

  本当に大勢のベテランが凌ぎを削っている中で自分の立ち位置を守り続けるのは

 正直、非常に厳しいものがあります。

  時々、サイトに掲載という道を選んだことが良かったのかと考えることもあります。

  でも、考えてみれば、自分は良くも悪くも自分でしかないということ。

  つまり、自分の書きたいものを書きたいように書くしかないのだと気づきました。

  その事実に思い当たった時、ふっと肩の力が抜けたような気がします。

  とはいえ、小心で臆病な私のこと、落ち込むことも多いのですが。。。

  たとえ好きなことでも、一つの道を進むのに試練や困難はつきもの。

  それでもなお、自分がこの道を進みたいと願うのなら、試練は受け止めて乗り越えて

 ゆかけなればなりません。

  あまりこういった本音を語るのはどうかなという気もしますが、これが今の自分の

 偽らざる心境なので、記すことにしました。

 冒頭で述べたように、文は人なり。

  多分、毎日の積み重ね、ひいては人生をどう生きるかによって、私の文章や作品も

 自ずと変わってくるのでしょう。

  本当に平凡で、たまに良いこともしたりするーくらいの人間ですが、自分の重ねて

 きた日々がにじみ出るというのなら、日々の生活も真摯に生きてみたいものだと思います。

 もちろん、そんなことは意識して行うものではなく、自然な生き方として身について

 いなければならないんでしょうけれど。

   それは、ちょっと私には無理そうです―笑。
 
  
 ☆ Tears~緑のしずくたち~    2012年5月28日

外に一歩出た瞬間
 鼻腔をくすぐる緑の香り
 雨と土の混じった
   そこはかとない匂いを深呼吸して胸一杯に吸い込む

 この匂いが 私は昔から好きだった
 自然のままの原初の匂いは
       私の底に淀んだすべてのものをきれいに洗い流して
  生まれたままの私に戻してくれる

 洗い立ての洗濯物のように
 まっさらな心になり煩雑な日常へ戻ってゆく
 力を与えてくれる

 雨上がりの樹木がしっとりと色づき
 葉のエメラルドグリーンを際ただせている

 葉のうえの雫がきらきらと光る
 そんな雨上がりの午後が私は今も好き

 そういえば
 昔 こんな歌が流行った
 〝いちばん大好きだった〟
 失恋した若い女性の心模様を歌っていた
 その頃は私もバツイチになったばかりで
 何となく自分の心とか身の上をその歌の中の女性に重ねていた
 歌の中で 彼女は
 雨上がりの公園を歩きながら緑のまぶしさに目を細める
 
 人生を大きく変えるようなことがあると
 かえって そんな何気ない自然のワンシーンに目を奪われ
 心動かされることがあるのだと
 その時 初めて知った

  あなたのいちばんやりたいことは何?

 自分の心に向かって 問いかけたあの日

 雨上がりの眩しい緑からしたたり落ちていたきらめく   雫たちとともに
 あの男と過ごした二年間の哀しみと涙と想い出をすべて洗い流した
  

 雨上がりの緑がキレイですね。
 私はこれから紫陽花が段々と色づいてくる季節も大好きです。
 実を言うと、このサイトの他にも別サイトで小説や詩を掲載しています。
 そちらの詩をこちらにも持ってきたいのですが、かなりの量があり、また少しずつ
 切り取っては貼り付けていく作業がかなり困難なので、なかなかできずにいます。
 今日は久々に、そちらの詩の方を更新しました。
 せめて、これからの作品はこちらにも載せてゆきたいと思います。
 詩は小説と違って、本当に気の向く時、思い浮かんだときにしか書かないので。。。
 もう大昔の話になりますが、谷村有美さんという歌手がうたった〝いちばん大好きだっ た〟という唄がはやったことがありました。
 この唄の冒頭に
♪ 雨上がりの緑が。。。
 と、確か 、あったような気がします。
  詩集の方にも書いているように、失恋した女性が元彼のことを思い出しながら、
 雨上がりの風景を眺めている―そんな情景が浮かんでくる内容だったと思います。
最後の歌詞は
♪ いちばん大好きだった あなたが大好きだった
あなたとともに歩きたかった
そんなフレーズの繰り返しだったように記憶しています。
当時、私は最初の結婚に失敗してまもない頃でした。なので、この歌をきいた時、自分の心境と歌の中の女性の心をつい重ね合わせてしまいました。
かといって、私が別れた前夫を大好きだったか―というと、残念ながら、そうでもありませんでしたけれど―笑。
失恋の歌ということで、共感めいたものを感じたのではないでしょうか。
先日、二人の娘たちをつれて近くの図書館に行った時、ちょうど雨上がりでした。
雨に濡れた図書館の敷地内の緑がきらきらと光っていて、ふっと、この歌のことを思い出しました。
不思議なもので、ああいう清々しい風景を眺めていると、心に澱のようによどんでいたものがすうっとなくなるような、すべてが洗い流されてゆくような気がします。
心がふわりと軽くなって、自分というものがリセットされます。
なので、私は雨上がりの直後という時間が好きです。