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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十三回】ふわふわり

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「あー…ブビィーでっかいのはーずれー」
阿修羅が手でクロスをつくり口を尖らせて大げさにはずれを表現した
ソレを見て制多迦が何故か拍手をして矜羯羅にひっぱたかれている
麦茶を飲み干した鳥倶婆迦がゲップをした
「確かに…この傷は竜に止められたときにできたもんやんきにけど…けどな…まだ長い話があるんきに」
阿修羅の眉毛が下がり作った笑顔になる
「…吉祥…」
阿修羅が口にした言葉に中島がピクっと動いた
自分の行動が回りにばれていないかきょろきょろした後ばれていないことに安堵して小さくため息をつく
「ヨシコがどうしたん」
京助が聞く
「…あんな…【吉祥】ってのは…ヨシコの名前じゃなきにな…ヨシコの名前は別なんよ…【吉祥】っつーのはまぁ…肩書きっつーか…」
カンブリを指で撫でながら阿修羅が話す
「え? じゃ何? ヨシコちゃんって本当の名前じゃないの?」
南が聞くと阿修羅がうなずいた
「ヨシコの本当の名前はオライも知らんきにな…教育係のオライもかるらんも知らんきに…知ってるのは【上】とヨシコだけ…【吉祥】の名を継ぐものは…自分の一生をささげる相手にしか名前を教えちゃだめなんきに」
「…なんだソレ…」
中島がぼそっと呟いた
「【吉祥】が一生をささげる相手…【上】…【上】は絶対…」
阿修羅がきゅっと唇を噛んだ
「…オライが宮に入るきっかけになったんがな…【吉祥】なんきに」
コトっとカンブリが音を立てた