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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十三回】ふわふわり

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制多迦が足を止めた
勢いがつきすぎていた坂田と中島が制多迦を追い越して二人重なって転んでとまる
「何してるんだっちゃ…」
「家壊れるよハルミが怒るよ」
烏倶婆迦と緊那羅が呆れたように中島と坂田に言う
「制多迦…」
矜羯羅が制多迦の隣に立ち制多迦と同じ方向へと視線を向けた
「慧喜…」
制多迦と矜羯羅から少し離れた場所から慧光が泣きそうな顔で慧喜の部屋の襖を見つめる
「…がって皆…」
「君も下がってなよ…」
制多迦の前に進み出た矜羯羅が手を横に出して遮る
「…んがら」
「こんがらっちょ、おまえさんも下がっときに」
制多迦がのばした手より先に阿修羅の手が矜羯羅の肩を掴んでひっぱった
とすっと制多迦に受けとめられた矜羯羅が少しむっとした顔をする
「何なんです…?;」
一番最後に来た南がシリアスを予感させる空気に恐る恐る尋ねた
「俺らもよくわからん」
「いや俺は君たちがよくわからんよ」
坂田と絡まったままの中島に南が突っ込む
「慧喜がどうかしたんだっちゃ?」
緊那羅が聞く
「おいちゃんもよくわからない」
烏倶婆迦が返すと慧光が歩み寄ってきた
「慧喜が…慧喜じゃないナリ…」
「え?」
震える声で言う慧光
「それって…」
「でも今朝おいちゃんが見た慧喜はちゃんと慧喜だったよ?」
くいくいと緊那羅の服をひっぱって烏倶婆迦がいう
「中身がちがうとか? まっさかねぇ?」
「お、鋭いやんけちっこいのピンポンやんきに」
南が笑いながら言うと阿修羅がにぱーっと笑って返した
「ひょう! 大正解ー!」
「おー! すげぇ南ー」
中島が拍手する
「…中身?」
わーわー騒いでいた三馬鹿が緊那羅の呟きで顔を見合わせた