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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十三回】ふわふわり

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【着なくなった服があるからいる?】
近所の【柳川】さんの家からそう連絡を受けて京助と緊那羅、そして慧喜と悠助が服を受け取りに出向いた
「あっちーし…; お前の髪はうっぜぇし」
「わるかったっちゃねッ!!!;」
「イメチェンで切ってみたらは」
「切…ッ…うーん;」
京助が靡く緊那羅のポニーテールを軽く引っ張って言う
「ってかお前らってロンゲばっかやん? 鳥類も乾闥婆も制多迦も…短髪なのって矜羯羅と阿修羅くらいじゃん」
くいくいと引っ張る
「ウザくねぇの?」
「別に…もう慣れてるというか…もともとこの髪だったっちゃし私は」
だんだんと小さくなっていく声に京助がはっとした


緊那羅は操

操は緊那羅

緊那羅が緊那羅になったとき体は操

操の体でも中身は緊那羅

操のまま緊那羅に



「でも阿修羅昔は髪が長かったんだよ義兄様」
慧喜が紙袋片手に口を挟む
「そ…そうなんか?;」
ほっとした表情で【ナイス!!】と心の中で思ったであろう京助がすぐさまその話題に飛びついた
「そうなん?」
「え?; いや私は今の髪型しか見たことないっちゃ;」
緊那羅を見て京助が聞くと緊那羅が返す
「でも【宮】に入ったとき……切ったんだ」
慧喜が言う
「へー…身だしなみチェックとかでか?」
京助が聞くと慧喜が首を振った
「俺も良く知らない…けど昔の阿修羅は今の阿修羅と全然違っていたってことだけ覚えてる…あのときの阿修羅って…本当名前まんまだったって…」
「名前?」
慧喜が何かを思い出したの唇をきゅっとかんだ
「慧喜…? 寒いの?」
小さく震えているのに気づいた悠助が心配そうに慧喜を見上げ腕に触れる
「…阿修羅は…あの時の阿修羅は…」
「ぇぃっきしょぉッ!!!;」
京助のでかいくしゃみが夏空に響く
「…続きは家に帰ってからじゃアカンか;」
ズルリと鼻水をたらした京助が片手を上げて意見した