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てっしゅう
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「セックスアンドザシックスティーズ」 第九話

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「本当?どの人、教えてよ」典子が周りを見渡しながら尋ねた。
「カウンターの右隅で男の人が二人並んで飲んでいるでしょう・・・見える?」
「見えるわよ」
「右側の人」
「よく解らないけど、幾つぐらいの人だったの?」
「同じか少し下ぐらいだと思ったけど」
「どうして断ったの?ご一緒すればよかったのに」
「あなたたちと約束しているのにそんな事出来ないじゃない!」
「お堅いことね。いい男性が見つかったら優先すればいいのよ。ねえ、美紗子さん?」
「そうね、私達はいつでも会えますから、ご縁だと思ったら気になさらないで構いませんよ」
「ほうら、美紗子さんも私と同じでしょ。ねえ、今からお誘いしたら?」
「私から?」恵子は典子の顔をじっと見た。

「そうね、それも嫌だわよね・・・そうだその人と目を合わせるようなきっかけを作りなさいよ。たとえばお手洗いに行くタイミングで目を合わせるようにするとか、ダメなら・・・帰り際にするとか」
「先方もお二人だから失礼に思われるといけないし・・・こちらも三人でしょ、上手くつりあわないから今日のところは辞めましょう」
「あら!もったいない・・・その人が二人で泊まっていないのならチャンスよ。話すだけ話してみなさいよ」
「一人で泊まっているなら、どうしろと言うの?」
「仲良くなれたら、お部屋に行けばいいのよ。私達は気を利かせて先に帰るから。まずはタイミングを計ってお話しすることからよ」