ゴルフは喜劇か悲劇、それともミステリー?
(7) イグアナの穴
マレーシアの高地にあるキャメロンハイランドでゴルフをした時のこと。
平地は摂氏33度、ここは20度。
涼しくて最高のゴルフの地だ。
だが難点がある。
体調が1m弱のイグアナが・・・、
いわゆるオオトカゲがゴルフ場のあちこちに生息しているのだ。
性格はおとなしく、向こうからこちらへと向かって来ることはないが、コースの脇に巣を作ってる。
その巣の穴が地中へと掘られていて、口を開けている。
バシッと打ったが、ちょっと引っ掛けて、左へと。
ここのゴルフ場はOBがない。
どう打っても良いのだ。
だが、イグアナの穴がある。
運が悪ければ、そこに落ちる。
そして、行ってみれば、巣の奥にボールが見える。
クラブで掻き出そうとしても
イグアナが出て来たら ・・・ ヤッベー!
こんな不足の事態、ボールが見えれば、アンプレ。
見えなければ、ロスト・・・かな?
だが、そんなことはもうどうでも良いのだ。
長い舌でペロリと舐められたボールを捨てて、一目散にフェアウェーまで戻り、そこから再スタート。
もう、これしかなかった。
ゴルフ教訓
「イグアナは、ゴルフルールを反古にする」
作品名:ゴルフは喜劇か悲劇、それともミステリー? 作家名:鮎風 遊