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野琴 海生奈
野琴 海生奈
novelistID. 233
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~双晶麗月~ 【その2】

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 目に入ったグリーンのエプロンは、ミシェルが新調したのだろうか?ミシェルはうちにあるはずのないエプロンをつけていた。
 いつの間にかカーテンは開けられており、眩しい光が降り注ぐ。そこからは私の大好きな海が、暑い夏の日差しでキラキラと輝くのが見えた。


 そして、乱反射した光の先の布団には、味噌汁が染み込んで………

「ちょ…ちょっと待て〜っ!この布団どうしてくれんだよ〜っ!」
 私は慌ててミシェルを引き止める。
「あ、僕食事は作っても、洗濯はしませんよ?女の子の……ですからねぇ?」
 ミシェルはニヤリと微笑む。
 私は一気に顔が赤くなるのを感じた。

「余計な気遣いすんなっ!」
 私は手元にあった枕をミシェルに投げつけた。
 バタンという音と共に、ミシェルは素早く部屋を出る。

「下に朝食の準備できてますからね〜」
 閉められたドアの向こうで言ったミシェルが、パタパタと階段を下りてゆく。

 私は唇を押さえ、今起きた出来事をじっくり考えてみた。

 口の中には味噌汁の味。確かに味噌汁は口の中に入ってきた。どうやって?
 どこまでが夢で、どこまでがリアルだったのか……考えても思い出せない。
 まさか…まさかねぇ…………