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野琴 海生奈
野琴 海生奈
novelistID. 233
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~双晶麗月~ 【その2】

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 雄吾は興奮し始めた。
「やっぱり!オレが思った通りだ!フィンマルク人みたいな顔してますもんね!」

 私は少し間を空けてから、冷たくツッコミを入れた。
「『フィンマルク人みたいな顔』って、どんな顔だよ」
「アッハッハ!」
「笑ってごまかすなよ」

 すると、雄吾が言う。
「てかさ、フィンマルクってなに?」
 私はガックリと肩を落とし、ミシェルの方をちらりと見た。
 ミシェルはそしらぬ顔をしている。

「あのな雄吾、フィンマルクってのは、北ヨーロッパ、北欧の一番北にある、ノルウェーの中でも最北端にある地名」
「ふぅ〜ん。お前よく知ってんな。補習テストがビリだったやつとは思えんな」
「うるせぇよ!」
 私は思わず雄吾の胸辺りにパンチを入れる。

 再びミシェルの方を見ると、ミシェルは私を見てにっこりと笑った。

 北欧神話で最北端にある国はニヴルヘイム、ニズホッグが棲むフヴェルゲルミルの泉がある国。何気に調べといたことが、こんなとこで役に立つとは。
 しかしなんで[そこ]なんだ。結局ニズホッグに繋がっている……

「しかしほんっと似てないですよね!いや似てる…ような所もあるかな…いや…やっぱ似てない…ような似てるような〜」
「煮え切らないヤツだな。どっちなんだよ」

 そう言いながら、先日雄吾が言ってた言葉を思い出した。
 そういえば、こないだ雄吾は『異母兄妹なんじゃないか』と言っていた。
 雄吾のカンがいいのもわかるけど……それだけか…?