理科室の吸血鬼
「…失礼しました。」
一時間たってあたしは保健室を出る。
まだ眠気があるが、先生に無理やり起こされ追い出された。
少し寝ぼけながらも自分のクラスに戻る。
入ってすぐ次の授業を見る。
「あ…、次って理科か…。」
「真輝、大丈夫?ほら、理科室行くよー」
亜紀は心配そうな顔をしている、手には理科の教科書。
「うん、大丈夫!待ってて、すぐ用意するから」
そう言ってあたしは、急いで理科の必要な物を用意する。
「いいなぁ、真輝は黒崎君と一緒に実験できて。」
「…代わってあげようか?」
「え?…うそ!いいの!?」
理科室に向かいながらあたしは亜紀と話していた。
正直、本当に代わってほしかった、数学の時の様に黒崎君を見るとまた顔が赤くなりそうだったからだ。
「絶対だよ!絶対代わってね!!!」
そうしつこく言われて、あたしはてきとーに返事を返す。
「はい、はい」