漢字一文字の旅 二巻 第一章より
二の二 【芍】
【芍】、下部の「勺」(しゃく)は水を汲むさじの形。それに草冠が付き、「味が良い」意味となる。
そして鎮痛剤の漢方、味は如何なものかと思うが、「芍薬」となる。
白芍薬と赤芍薬があり、白は肝臓、赤は血行に効くようだ。
・・・と言うことは、鮎風のケースは白がお薦めとなる。
『立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花』
牡丹が終われば、すぐに芍薬が追いかけるように咲く。
しかも百合が咲く前に。
三美人、相並ばず。
まことにぱっと花咲くタイミングは微妙なものだ。
その他に牡丹と芍薬の差は何かあるのだろうか?
牡丹は・・・「木」
芍薬は・・・「草」
牡丹は「花王」
芍薬は花の宰相・・・「花相」だ。
そしてイメージとしては、牡丹は加工美人。
芍薬は野生美人・・・かな?
というのも、野生の芍薬が群生しているらいい。
それは・・・「ヤマシャクヤク」(Paeonia japonica)。
日本の本州、九州の山に咲いているとか。
ならばということで、早速「you tube」で探索した。
そして、ここに発見・・・「ヤマシャクヤク」を。
http://www.youtube.com/watch?v=-SOEQ-DSIxQ
いずれにしても【芍】、初夏にいい味を出してくれている。
作品名:漢字一文字の旅 二巻 第一章より 作家名:鮎風 遊