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神様ソウル2 -神崎君の恋人-

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 「あれだけでよかったのか」
 「ん?というと?」
 「昨日はあの幽霊に神崎との関係を考え直せとかいろいろひどいこと言ってたじゃないか。それを神崎には言わないのかなと思って」
 「私が別世界から来た人間であることを伏せたままでそれを上手く神崎君に伝えるにはどうしたらいいかとっさに思いつかなくて。霊媒師の娘だからあの子を見過ごすわけにはいかないの、とか言ったら信じてくれるかな」
 「どうだろう……」
 「今日も神崎君は舞ちゃんのとこ行くんだろうなー」
 「急いでたみたいだしな」
 「舞ちゃんと話したいけどまた二時間もちゅっちゅしてるとこ黙って見せられるのもなんかやだなぁ」
 「昨日はあんなに熱心に見てたのに」
 「こっちの世界ではああいうことする習慣はないから珍しくてついね。もう飽きたけど」
 「あれだけ見てりゃな」
 「んふー。やることがなくなってしまった。また課長の家行っていいですか?」
 彼女はたびたび僕の家に訪れては部屋のマンガや小説を読み漁っている。勉強になるんだとか。
 「またかよ。本読みたいんなら図書館にでも行ってくれよ」
 「だって暗くなったら閉まっちゃうし」
 「暗くなる前に帰れよ……そろそろ家族も怪しみ始めてるから」
 「なんでそんな酷いこと言うんですか……?私、家に帰ったら一人ぼっちなんです。娯楽品もないし。私いろんなことできるけど超人ってわけじゃないんですよ、寂しくなるときだってあります。なのに……」
 これも本から得た知識なのか。
 「めんどくさいなー」
 「お願いしますよ。帰ってもマジで暇なんです。チョベリバなんですよ」
 ちょっと古い本が混じってたみたいだな……。
 「……暗くなる前には帰れよ」