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神様ソウル2 -神崎君の恋人-

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 「私……彰吾くんの……りたい……でも……」
 二人は顔を寄せ合って囁くような声量で会話をしている。
 「むー聞こえない。さすがにこれ以上近づくのは……」
 二人が更に体を近づけた。
 「抱き合ってるな」
 「これはまためんどくさいパターンですね」
 「……というと?」
 「霊魂が特定の人物に執着していて、かつその人物も霊魂に対して好意を抱いている状態。ですね」
 「幽霊と人の恋愛か」
 「こういった場合に霊魂を私達の世界に連れ戻すっていうのはかなりの手間なんですよね」
 「でもやらなきゃならないんだろ?」
 「そうですね。私達の世界ではあのように霊魂が放置されている状態はかなり危険とされていますし」
 「ふーん。それでどうするつもりなんだ?」
 「神崎彰吾が帰った後にあの少女の霊魂と接触してみましょう。話を聞いてみたい」
 それから待つこと小一時間。
 「いつまでいちゃいちゃしてるんだよ……」
 草むらの影に寝転がって僕は大口を開けてあくびした。
 「さっきから抱き合ったりキスしたりしてるけど、霊魂には実体ってないんだよな?」
 「ラブですよ課長……ラブの前にはどんな障害も無意味なんです。そして厳しい障害であればあるほどラブは燃え上がる。ロミオとジュリエットの論理ですね」
 「なんか生き生きしてるなお前……」
 それから更に一時間ほど経った後、神崎と少女は名残惜しげに重ねた体を解いた。「またね」と挨拶して神崎は離れていった。
 「さ、行きましょ」