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神様ソウル2 -神崎君の恋人-

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 「これでよかったのか?」
 「……はい。間違った選択ではないはずです」
 ベストではないかも知れないけど、と舞は小さな声で呟いた。
 「……そうか」
 「……あの、ちょっと一人にしてもらってもいいですか。夜までゆっくり過ごしたいんです」
 「……おお、わかった。テミス」
 「あ、はい。行きましょうか」
 時刻は14時を回ったところ。僕とテミスは舞を置いて二人で森の外へ向かった。
 「あと5、6時間くらいですね。課長の家で時間つぶしましょうか」
 「そうするか」
 「舞ちゃんとも今日でお別れかー」
 「だな」
 「二人とも悲しそうでしたね」
 「そりゃ恋人だからな。当たり前だろ」
 「残念ながら、私にはそういった感情がどうしても理解できないんですよね」
 「前に言ってたな、そっちにはそういう文化がないって」
 「はい。私達の世界では無駄を何よりも嫌い、効率を重視します。異性と仲良くなるどころか他人との関わりも薄く、会話も必要最低限で、冗談や軽口を飛ばし合うことはほとんどありません」
 「そうなのか」
 「なので、ボケとかそういったものは大体課長から教えてもらいました」
 「随分過激な人なんだなその課長は……」
 シャーペンに襲われた首筋の痛みが蘇る。
 「だから変なこと言ったらいけないと思って黙ってることにしたんです」
 「んーまぁ懸命かもな……」
 思えば彰吾と舞のこのいざこざもテミスの言葉が引き金だった。
 「舞ちゃんが幽霊である以上、こうする他に手はなかったんですけど、何か悪いことをしているような気がして」
 「突然のことだし多少揉めるのはしょうがないさ。このまま別れちゃうのは残念だけどな」
 「でも送還を遅らせるわけにはいきません。舞ちゃん本人も言っていたけど、さっきの一件の影響で彼女、かなり不安定になっているんです」
 「悪霊になっちまうのか?」
 「今すぐにというわけではありませんが。あのまま時間が経てば更に負の感情が強まるでしょう」
 「まじかよ……」
 「ま、今は悩んでも仕方ないです。早く課長の家に行ってパソコンでセックスについて調べましょう」
 「おい」