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神様ソウル2 -神崎君の恋人-

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 「ふー。やっぱ落ち着くわねここは」
 部屋に着くなり僕のベッドに飛び込むテミス。
 「くつろぎ過ぎだろ……。あ、舞も適当なとこ座っちゃって」
 「あ、はい」
 きょろきょろと部屋を見回しながら、座布団の上に腰を下ろす舞。
 「今日も神崎彰吾と会ってたの?」
 「はい。ちょうどさっき帰ったところで」
 「どんな話したの?」
 「どんなって。彰吾くんの学校の話とか、好きなものの話とか、いろいろです」
 「私の話は?」
 「テミスさんの話?」
 「あなたをあっちの世界に送還するって奴よ」
 「話してないですよそんなの。話したってしょうがないじゃないですか……」
 「しょうがなくないでしょーよ。二人が真剣に付き合ってるんならなおさら。送り返すことはもう決まってるんだから」
 「嫌です……私彰吾くんと別れたくないです」
 「そうは言ってもね。見つけてしまった以上見過ごすことはできないのよ」
 「お願いです……見逃してください」
 「それはできないの。ごめんね。諦めて神崎との最後の時間を楽しんでちょうだい」
 「最後って……私あとどれくらい彰吾くんと一緒にいられるんですか?」
 「もう本部に連絡はついてるから二日はないと思って。早ければ明日の夜にはお別れよ」
 「え……」
 「早いな」
 「それ程事態は切迫しているんです。だいたい、管理体制が確立されたこの時代に霊魂がこんなとこうろうろしてるなんてありえないんだから」
 それ以降舞はすっかり落ち込んでしまい、うつむいて黙りこくってしまった。テミスも「眠い」と言ったきり言葉を発さなくなって、僕は異様な気まずさを感じながらその辺に転がっていたマンガを手にとって読み流していた。
 「あ、そのマンガ」
 「ん?」
 「私も読んでました。これからクライマックスというところで私こんな風になって読めずじまいで。どんな終わり方だったんですか?」
 「あ、えーとね。実はまだこれ終わってないんだよね。引き延ばしだーってみんなから不評買ってるよ。あの戦いで終わっておけばよかったって」
 「へー。でもどう見てもあれが最後のラスボスだーって感じだったじゃないですか」
 「マンガ家にも色々あるんじゃないかなたぶん」
 「そーなんですか……」