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最後の魔法使い 第四章 『地の魔法、火の魔法』

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「私の推理としては、君は恐らく『無警戒の箱』によって、必死に守っていた『自分はアッパーでもある』という事実に対して警戒を解いてしまったんだよ。無意識のうちに、君のもう一つのアイデンティティを受け入れてしまったというわけだ。…わかるかい?」
アレンは首を横に振った。アッパーでもある、だって?いくら俺でも、魔法使いがアッパーではないことぐらい知ってるのに。

「君は幼いころから自分はロウアーの一員だと思ってきただろう。だからロウア―の魔法しか使えなかった。ところがいきなり自分が魔法使いだと聞かされる…それはロウアーの魔法が使えるのと同時に、アッパーの魔法を使えることも意味したわけだ。当然君は混乱する。アッパーとロウアーの基本的な違いは、何度も言うけど、ただ単にどんな魔法を使うかだけ。とすると、魔法使いというアイデンティティは―両方の魔法を使えるということは―君はロウアーであると同時に、アッパーでもあるということなんだ。これは私の憶測だけどね、私の憶測は大体当たるんだ…。」