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島原あゆむ
島原あゆむ
novelistID. 27645
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【無幻真天楼 第十二回・弐】ハリスのハリセン

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ブォ-------------------…
排気ガスくさい少し埃っぽい風が吹いた
「あ…阿部; お前に託す!!」
「はっ!?; 何よそれ!!!!;」
京助が阿部の肩をぽんと叩く
「お前塾かよってんだろ; 俺英語アカンしさー日本人だしさー」
「アタシだって日本人よッ!!; アンタ男でしょ!?;」
阿部が怒鳴る
「あのー…;」
「黙っててッ!!;」
二人のやり取りを見ていた外国人の男性がおそるおそる二人に声をかけると阿部が怒鳴り返した
「…つぇえ…;」
それを見た京助がぼそっとつぶやく
「挨拶くらいできるでしょ!? こんにちはとかすいませんとかッ!!」
「ハローだろ?; あとしらねぇし;」
「ハローでいいのよハロー!! ねぇ?!」
「ハイ!;」
さっきは黙っててと怒鳴られ今度は同意を求められた外国人男性がきょうつけをして返事をする
「きょうすけー!!!」
「悠?;」
いきなりとふっと腰元に抱き疲れた京助がおもわずその名前を呼ぶともうひとつ駆け足の足音が聞こえた
「…坂田…」
紙袋を提げた坂田の姿を見た京助が坂田の名前を口にする
「…坂田? …あ…坂田…」
阿部も同じく坂田を見た
「何してたの? 京助…」
腰に抱きついたまま京助を見上げ聞いてくる悠助に京助がハッとする
「そうだがいじ…」
京助がたぶん忘れ去られていた外国人男性を振り返った
「がいじ…? 外人さんだー!!!」
京助の見た方向を一緒に見た悠助が外国人男性を見て指を指した
「こんにちはってハローでいいんだよね? ハロー?」
悠助が満面の笑みで言うと外国人男性もにっこりと笑う
「すごいじゃない悠ー!! えらいなー」
阿部が悠助をなでた
「それに引き換え…この二人の男どもは…」
悠助の頭をなでながら阿部が京助と坂田をジト目で見る
「なっ…俺とコイツの頭のレベルを一緒にすんなッ!!;」
「そりゃどーいう意味だどーいう!!;」
坂田が反論すると京助もそれに突っ込んだ
「俺だって英語くらいできるわ!!」
「じゃぁやってみそ!! 恥じかけ恥じ!!」
ギャーギャー言い合う坂田と京助をぽかんとしたまま見ていた外国人男性に坂田が近づいた
「じゃぁ坂田…【すいません】って英語で言ってみて?」
「まかせろ」
阿部が坂田に言うと坂田がコホンと咳払いをして外国人男性を見たあと一言
「あーえー…エクスタシー?」
「…は?;」
坂田の言った一言に外国人男性が更にぽかんとする
「…感じてどうするのよ…; 【エクス】しかあってないじゃない…アンタも馬鹿だわ…;」
阿部がため息をついた