天然優等生vsツンデレ優等生
Episode3
気になる生徒がいる。
そう。わかっている。
教師がいきなり啖呵きって言うセリフじゃないことは重々承知している。
つまり成績や授業態度云々が気になる…という意味ではない。
恋愛対象として『気になる』…という意味で言っている。
最初はあからさまに俺の授業に対する態度だけが最悪なことを知り、これはいっちょ苛めてやりますか、と屋上に呼び出した。
だが俺は仮面教師。逆らう生徒などいない親身な優等生教師、と今の職場では通っている。
そう易々と本性を晒すわけにはいかない。しかも俺だけにあからさまに嫌悪感を見せつける馬鹿な生徒相手なんてなおさら。
作品名:天然優等生vsツンデレ優等生 作家名:ハルユキ