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赤い傷跡 第二章

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あたしはその場から逃げ出したくなり、ふすまを勢いよくあけて自分の部屋へ走って行った。
「…っ!」
分からないが目から涙がボロボロと溢れてきた。
いろんな感情が混ざりあい胸がムカムカする。
ベッドの中に潜り布団で涙をゴシゴシと拭くと鼻水も啜る。

いままで知らなかった事を言われ、母の死について言われたのがすごく悲しい。
知らなかった方がまだマシだったと後悔する。

それにあんな悲しいお婆ちゃんを見るのは辛かった。

しばらく布団の中に入り、涙がおさまるのを待った。
それでもさっきの話が頭の中に繰り返され、涙は溢れてくる。


作品名:赤い傷跡 第二章 作家名:麗潤