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 森を駆け抜けるとそこには大きな断崖があった。
 その側でファーランは蹲って泣いていた。
 オレの気配に気づいたのか、ファーランは目を赤くなった眼を擦りながら言って来た。
「あ、タクミ……」
「ったく、何ベソかいてんだ」
「泣いてなんかない、目から汗が出ただけよ!」
「何てベタな……」
 今時そんな事を使う奴何ざ二次元美少女だけだと思ってたぜ、
 オレがため息を零したその時だった。
「……タクミ、アタシ、間違ってたかな?」
「さっきの事か?」
「だって……」
 恐らくさっきの事を言いたいんだろう、
「別に間違っちゃいねぇよ」
 オレは自分の過去を話した。
 こいつにも以前話した事があったが命を落としかけたコロニー爆破事件、
 いきなりコロニ―内が爆破して万が一に備えて作られていた非難シェルターもぶっ壊され、逃げ場を失った人々はパニックに陥った。
 オレもその時の事はあまり覚えていない、覚えているのは突然壁が破壊されてオレが宇宙空間に投げ飛ばされ、その瞬間コロニーは大爆破、オレはそこで意識を失った。
「オレはあの時、死ぬ事が恐いって始めて分かった。あのファニーの子供…… いや、グオ―ムも同じだな、死ぬのはみんな恐い、お前はそれを救ったってだけだ」
 オレはファーランに近付いて頭に手を乗せた。
「早い話、お前はお前の好きなようにやりゃいい、お前には事情があるだろ」
 こいつは家族がいない、
 ファニーの子供が迷子かどうかは分からないが少なくとも1人だと言う事がこいつを動かした。
 オレも地球に残して来た妹がいる、もし妹に何かあればオレは宇宙を敵に回しても戦ったろうな、
「じゃあ帰るぞ、腹減った」
 オレはファーランを連れて戻ろうとした。
 あいつも一発ぶん殴った訳だし、後は事情を話せばいいだけだ。
 分かるかどうかは成り行きに任せる、もし話して分からない奴なら金輪際あいつとは関わらないと決めた。