SAⅤIOR・AGENT
廊下に出て一休み、
自販機でジュースを買う、
ここのジュースは地球と同じく円柱型の缶の入れ物だが先端に付いているボタンを押すとすぐ隣からストローが出てくる、
「ぷはぁ〜っ! 生き帰る〜」
「親父くせぇな」
まるで風呂上がりの牛乳のように腰に手を当ててジュースを飲むファーランを見てオレは目を細めた。
「次はどこと試合だ?」
「確か千葉の勝浦支部じゃなかったっけ?」
「このままオレ達が関東最強になるってのも一興だな」
「サイモン、オレ達は別に力試しにここに来た訳じゃないだろ」
「固ぇ事言うなって、どうせオレ達に勝てる奴らはいねぇんだからよぉ!」
「サイモン! 声大きいよ!」
ファーランはサイモンを止める、
周囲を見ると周りのセイヴァー・エージェント達はオレ達をにらんでいた。
「そう言えばさ、あの時もこんな感じだったよね」
「あん?」
「ほら、2年前の…… アタシ達が同じ班に選ばれた時の」
「ああ、確かそんな事があったな」
オレは天井を見ながら自分の頭の中をほじくり返した。
作品名:SAⅤIOR・AGENT 作家名:kazuyuki