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『妹の言う通りだぜ!』
 携帯電話から三葉さんが飛び出すと井浦に向かって蹴りを放った。
「ぐはっ?」
 井浦は勢いよく吹っ飛ばされ、壁の方まで飛ばされて床に転がった。
『な、何ぃ?』
 パソコンの中の目が大きく見開いた。
「本当の事を言われたからって女子供を力づく、それがバカの証じゃねぇか」
 三葉さんが見ると井浦は気を失っていた。
「大丈夫か、妹?」
「えっ? ええ……」
 私は三葉さんの手を取って立ちあがった。
『バカな! 貴様は端末に入ってるって……』
「ああ、地球の端末にな!」
 確かに嘘は言ってない、これは三葉さんの作戦だった。
 通信ができなくなると言う事は妨害電波か別の空間に閉じ込められたかのどちらか、三葉さんの調べた結果、確かに正体不明の電波が流れていると言う、
 だからと言って空間を使わないと言う可能性は無い訳じゃない、しかし地球人である私なら警戒を緩めて妨害電波だけを出すだろうと考えてわざとブレスを左腕い撒いていたのだった。
「オレ様達の方が上手だったな、精密機械ほど簡単に狂っちまうからな、アナログな機械ならそれが無ぇんだよ」
 一応この携帯は今年の最新型なんだけどな…… やっぱり異星人から見れば地球の機械なんてアナログなんだろうか?
 そんな事を考えていると三葉さんは左腕のパルスに訪ねた。
「パルス、こいつは何モンだ?」
『ジャミー星人アック・キョー、他人を唆して悪事を働かせ、金品を奪い取る詐欺師野郎だぜ』
 ジャミー星人はレイス星人のように実体を持たないエネルギーだけの生命体、トレースした人間のデータをもとに体を造るレイス星人と違って物体に取り憑いて活動すると言う、
 ちなみに三葉さんの今の姿は自分が調べた地球人の俳優やアイドルの目元や口元、体の一部などをつなぎ合わせて造り上げて造り出したと言う、
「つまりこいつは自分の手は汚さずのクズ野郎って事か、見た目通りだぜ」
 三葉さんが指を鳴らすと手の中に拳銃型のセイヴァ―・アームズが出現、パソコンに向かって銃口を向けた。
「御用だぜ、おとなしくしな!」
『チッ!』
 するとパソコン画面が暗くなった。どうやら逃げるつもりらしい、
「後頼むぜ、妹」
「頼むって…… 三葉さん?」
「行くぜ、パルス!」
『OK、リーダーっ!』
 すると三葉さんの体が眩しく輝くと光の球体となってパソコン画面の中に吸い込まれるように入って行った。