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 私はその男の子の事を調べた。
 名前は『五十嵐秀一』君、2ヶ月前に両親を失いこの施設に入ってきた。でも誰にも心を開かずにずっと自分の殻に閉じこもっていると言う、
「その子が冷蔵庫から食べ物を盗んでるなんて……」
「よっぽどお腹空いてたのかな?」
「まさか、お昼も一緒に食べてたじゃない」
 私は昼間の事を思い出した。
 彼も一緒に昼食を食べていた。午前にもおやつにビスケットが出された。
「タクミ達に連絡取る?」
「まって、もう少し…… あっ」
 すると出かけていた兄貴が帰って来た。
「兄さん、あの子どうしたの?」
「ああ、その事なんだけどな…… ファーラン」
 兄貴は不破さんを近くに呼んだ。
 そして見てきた事を話してくれた。
「じゃあその子は……」
「ああ、今バイス達が見てる、千鶴ちゃんにも報告して今夜突入が決まったよ」
「そう…… でも何だかあの子可愛そうね」
 私は今度は秀一君のここに来た経緯を話した。
「もしその異星人を逮捕したら、秀一君どうなるの?」
 私は訪ねると兄貴は目を泳がせた。
 もし異星人がいなくなれば秀一君はまた1人になる、
「仕方ねぇだろ、それがセイヴァー・エージェントの仕事なんだからよ」
「だけど、やっぱ可哀想だよ」
「そうは言うがな……」
 不破さんもやっぱり抵抗あるんだろう、兄貴も心の内が顔に出ていた。