SAⅤIOR・AGENT
爆発音に驚きキューラ星人達は振り向いた。
渦潮が消えて無くなり水中は静けさを取り戻した。
『な、何っ?』
『お、おのれっ!』
機械が壊された事に驚くキューラ星人達はいきり立ってオレに向ってきた。
だけど水中じゃ相手の方が有利、オレは地を思い切り蹴ると思い切り水面に向って上昇した。そしてオレの思惑通りに連中はついて来た。
水面をぶち破ってでかい水しぶきをあげるとオレもキューラ星人達も勢いあまって空中に飛び出した。
「水から出りゃこっちの物だ!」
オレが両手でセイヴァー・アームズを構えて念じるとエネルギーを解放すると金色のレーザー・ブレードが巨大化した。
「水泥棒で逮捕だ!」
思い切り突き出したセイヴァー・アームズがキューラ星人達を薙ぎ払った。たちまち強制転送されてお終い…… と、思った時だった。
『我々を倒しても無駄だ! 今ごろ作戦は実行されている、この地球から海はなくなる!』
「何だとっ?」
してやられたぜ、
つまりこいつらは2重の作戦を仕掛けてた事になる、こいつ等にとってメインが海、このダムは囮だった。
キューラ星人達は消えてなくなり、オレはダムの中に飛び込んだ。
「ぶはっ!」
オレは水面から顔を出す。
するとファーランも顔を出した。
「タクミっ!」
「ファーラン、不味いぜ!」
するとギルからチヅルちゃんの声が聞えてきた。
『タクミ君、ファーラン、大変よ! 今太平洋沖で正体不明のエネルギー反応が現れたわ!』
「野郎が言ってたのは本当だったのか! ファーラン、テレポートで行くぞ!」
『よせ、タクミ!』
するとギルが止めて来た。
その理由は分かる、オレはテレポートは出来るがイメージできない所にはいけない、無理にやろうとすればとんでもない場所に行ってしまう、
「大丈夫だよ! 私飛べるからマッハで行けば……」
『おおっと! それにゃおよばねぇよ!』
するとギルから男の声が聞えてきた。
その声には覚えがあった。オレがゼルベリオスでファーランと候補生だった時、オレはそいつと一緒にいた。
「お前…… サイモン?」
『オレもいるがな』
『バイス? ホントに?」
ファーランも言った。
『話は聞いたぜぇ、オレ様達に任せときな!』
『遅れた分は取り戻す!』
すると通信は切れた。
あの2人、遅れておきながら良い所持って行き過ぎだ!
作品名:SAⅤIOR・AGENT 作家名:kazuyuki