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『地獄へ落ちろ――っ!』
 その頃、表では1台のロボットがオメガの基地を襲撃していた。
『うわあああっ!』
『ぎゃあああっ!』
 放たれたミサイルやエネルギーが大地を砕き、迎撃に出たオメガの工作員達を吹き飛ばした。
 人間3人ぐらい繋いだ大きさだろう、黒いの装甲に右目に傷が付けられた目つきの悪いホオジロ鮫を思わせる胸部、腕にはガトリング砲、さらに5本の指からはマイクロ・ミサイル、両肩に二重砲のエネルギーバズ―カを搭載、背中には蝙蝠の羽の様な物が取り付けられ、頭には三本の角の生え、ゴーグル状の顔には金色の光が1つだけ灯った悪魔を思わせるようなロボットだった。
『この鉄屑がぁ!』
『これでも食らえ!』
 工作員達は負けじとバズ―カやレーザー銃を放つ。
 しかしロボットには傷一つ付いていなかった。
『あ〜っはっはっはっ! オレ様のヘル・デストロイヤーの前に敵はいねぇ!』
 ロボットに乗っているのはサイモンだった。
 ただしコックピットは無くメインコンピューターとしてだった。
 これはサイモンがプログラムと一体化する事により普段の自分の様に動かせるのだった。
『オラオラァ! 死にたくねぇ奴ぁさっさと逃げなーっ!』
 サイモンはヘル・デストロイヤーの武器を一斉砲撃させる。
 途端オメガ工作員達は爆撃に吹き飛ばされて地面に倒れた。
『うう……』
『ああ……』
 オメガ工作員達は決して無傷とは言えないが生きていた。
『やっぱオレ様最高に優しいぜ、半殺し程度で終わらせてんだからよ…… ん?』
 するとその時だった。
 周囲の空間が揺らぐとヘル・デストロイヤーの目の前に1つの巨大な影が現れた。
『おいおい、マジかよ』
 さすがにサイモンも驚いた。
 現れたのはかつて候補生時代に惑星デュランで製造されていたあの謎の怪獣だった。
『なるほどな、こいつオメガが造ったのか』
 サイモンは納得する。
 だが今回のはかつての怪獣とは若干姿が違っていた。
 かつてより少し小型だが背中から巨大な2本、額から1本の角が生えていた。
『多少の改良は受けてるってか…… 面白れぇ、勝負だ!』
『ガアアア!』 
 ヘル・デストロイヤーと怪獣は大地を踏みしめながらぶつかり合った。