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 その昼休み。
 私達は保健室で昼食を摂っていた。
「全く、何だったのあの子、偉そうにっ!」
 不破さんは不機嫌そうに手作りのお弁当を頬張った。
「確かにあれには参ったぜ」
「今度の風紀強化週間は彼女の提案みたい、ウチの学校は風紀に対してあまりにも無関心だからって」
 ウチの学校は基本的に学費が安く、結構自由だから服装に対して誰しもが考えてなかった。
 教師達の決定もあり、校則の見直しが決定された。
「まぁ、パルス達まで取られやしねぇだろ、何せこの学校の校長は異星人だからな」
「どうかしらね、校長結構押しに弱い人だから……」
 里中先生が牛乳のストローに口を付けながら言ってくる、
「じゃあ仕舞っとくか?」
「ファーランの二の舞にならないように気をつけないとな」
「あ、あの時の事は忘れてよ〜」
 家出した時の事を思い出したんだろう、不破さんは肩を窄めた。
「しかし毎回こんなのが続けば任務に支障をきたすかもしれん」
「まぁ任せろ、俺様にかかればあの女の弱みの1つや2つ……」
「調べなくて良い! 何故お前はそうロクでもない事ばかり思いつく?」
 大神さんは強く言い放つ。
 確かに三葉さんなら一国のトップの弱みを握って脅迫しかねない。
「よ、弱みはともかくとして、転校して来た理由は何なんですかね? こんな時期に転校なんてご両親の仕事か何かでしょうけど」
「生徒会は何も聞いてないのか?」
「そんなの知らないわよ」
 いくら生徒会だからって生徒の家庭の事情まで理解してる訳じゃない。
 ウチの学校の信条は『生徒の自主性の尊重』なのだから。
「あの子の事は考えなくてもいいわ、それより次の指令よ」
「あんのか?」
 兄貴は尋ねる、
 すると里中先生は顔を強張らせながら言って来た。
「貴方達、オメガって知ってる?」
「ああ、確か銀河をまたにかける死の商人だろ」
「もしかして、そいつらが来てるの?」
「ビジネスでね」
 里中先生は語った。
 そのオメガって組織は地球にデモストレーションの為におとずれているらしい。
 地球を自分達の兵器の実験台にしようとしてるとか……
「奴らは独自に兵器を開発したり改造したりできる技術を持っている、実験の為に惑星を壊滅しているほどだ」
「冗談じゃないわよ、地球にどれだけの娯楽があると思ってんのよ?」
「怒るトコそこじゃないだろ」
「オメガのアジトは去年オープンした隣町のレストランよ、関東全域のセイヴァ―・エージェントに第一級突撃命令が発令されたわ。貴方達も直ちに出撃して」
「「「「了解」」」」
 兄貴達は頷いた。