「仮面の町」 第十六話
「よかったらここに来て頂けませんか?こちらから陽子さんの家に行っても構いませんが・・・どうします?」
「じゃあ・・・久しぶりにおじ様とおば様の顔も見たいから今から出かけます・・・1時間ほどで着くと優子に伝えておいて下さい」
「すみません無理を言ったようで、じゃあお待ちしています」
優子は陽子が来ることを両親に話した。やってくる本当の理由は語らなかった。
「お邪魔します!陽子です」
「まあ、陽子ちゃん久しぶりね!綺麗になって・・・さあ上がって」
「お世辞でも嬉しいですわ、おば様。失礼します」
「陽子さん!久しぶりだね・・・家内の言ったとおり綺麗になったね」
「まあ!おじ様まで・・・ありがたくお言葉だけ頂いておきます」
「陽子!こっちに来て」手招きして優子は弘一の傍を空けた。
作品名:「仮面の町」 第十六話 作家名:てっしゅう