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てっしゅう
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「仮面の町」 第十六話

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「ええ、責任を認めるということですね。次に被害者に謝罪することが最低条件です。本当は引退して欲しいけどそれは事実が判明したら世間が許しませんからそうなってゆくでしょうね」
「簡単じゃないな・・・応援したいけど、何も出来ないよ。すまないけど・・・」
「そんなこといいです。ボクは自分の信念を貫きたいと考えて行動しているだけです。この件が終わったら、優子さんとゆっくりとしたいと思います」
「そうか、優子はここからおなかが大きくなるまで会社に通わせるぞ、いいだろう?」
「はい、お願いします」

電話が掛かってきた。実家に居るだろう優子宛てに陽子からだった。

「優子、おめでとう・・・驚いた、電話なんかして?」
「おめでとう、驚いたわ・・・でも、嬉しい」
「きっと帰っていると思って掛けたの。そこに・・・弘一さんも居るかしら?」
「居るよ。話したいことでもあるの?」
「うん、代わってくれる?」
「待ってて・・・弘一!電話代わって」
「はい、弘一ですが・・・あっ陽子さん!おめでとうございます。どうしたんですか?」
「例の手帳手元にあるの。渡したいから会えないかしら・・・」
「ちょっと待って・・・」優子に耳打ちをしてそのことを話した。