もう好きだと言わない
「長井さんって、すごいですね!こんないっぱいチョコレートもらえます!」
「あの人気様のおかけて、余計な仕事を増やされた!もう、これは3ケース目だ!」
確かに、長井さんはイケメンだけど、ここまで人気だと思わなかった!
今日ばれんたいんでだから、お店に着たお客さんがほぼ恋人と独身の女性だ!
こんな高級レストランに来られる人がきっとお金持ちだろう~チョコレートも有名なブラントだろう!
自分のケーとと比べられないな~あぁ~
夜の11時半頃
「藍ちゃん、テープルクロスは明日にやるから、今日ここまで上がっていいぞ!」
「本当ですか?それでは、お先に失礼します!」
「うん!お疲れ~」
そうだ!この時間、長井さんも上がるから、早く着かえて帰らなきゃ~
急いで着替えて、ケーキを持って地下から出た時、信じられない事があった!
目の前に長井さんがいる!服も着かえた!!え??いつの事?
「あっ...長井さんって、早いですね!もう着替えた....ハハ」
「今日店長に早めに上がってもらったから、ここでお前を待っていた!」
「え?私を待っていたの?」
「いや~お前よりチョコレートケーキの方かな!」
「忘れたと言いましたね。ないんですよ!」
「なかったら、後ろに隠している袋は何?」
「あ...あれ....あれは...別にどうでもいいじゃんないですか?!」
「どうでもよかったら、見せてくれでも構わないね!」
「!い..いやです!」
「見せて」長井さんが私の腕を掴まって、ちょうど擦り傷の所を掴まった。
「痛っ」
「うん?どうしたの?俺が力を入れてないのに~怪我したの?見せてやれ!」
「いや、別に.....」
長井さんも私の袖をまくり上げて、「わぁ~青跡だよ!これで別に平気だと言えるの?」
「お昼まだ小さい擦り傷だったのに、もう青跡に.....」
あ!しまった!擦り傷の事を言わないのに、言っちゃった!
「お昼?お昼時怪我したの?何でずっと黙っていたの?」
「別にわざわざ言う事でもない.....」
「バカなお前~」
「バカって?失礼だろう!朝からケーキ作ったのに!」
「やっぱり、ケーキを持ってきたね!」
「た....誰がケーキもってきたの?」
「素直になれば?」
「.........」
長井さんが袋を開けようとしたら、私が、「見るな!ケーキの形も崩れたし、一日冷蔵庫に置いたからもう硬くなったし、もう食べられないよ~」
「食べる!」
「だって......」
「食べる!これは俺のケーキだから、食べる!」
「長井さん.......」
長井さんが嬉しいそうな顔してる、ちょっと信じられないけど~
まぁ、喜んでくれば、私も嬉しい。
何で私も嬉しくならないの?あぁ~
「店の裏にペンチがあるから、あっちで待ってくれ!」
「え?どうして?」
「いいから、ちょっと行って来る!」
「はい.....」
ペンチで長井さんを待てば待つほど、寒くなって来て、長井さんがまだ戻ってこない!
一体どこに行ったの?
「ごめん、お待たせ!」
「あっ!いいえ~」
「手を貸して」
「え?」
「薬を塗る」
「大丈夫です、これぐらいって、家に帰ったら塗りますよ!」
「うるさいな~いいから、さっさと手を貸して、....」
「.......」
私がそのまま手を出して、長井さんが薬を塗ってくれた。
「薬が何処からもらったの?今の時間に薬局もう閉まったのに...」
「店からもらった!お前の腕結構肉ついてるね!ぶよぶよだ!ハハ」
「はい、はい、太いって事だね!」
またふざけな事を言ってる!
「痛かっただろう?」
「え?あ!ちょっとですね!でも、転んだのは私ってよかった、もし、その時男の子をぶつかったら、気にさわる。それでケーキまで........ごめんね....」
「本当にバカだお前、人の事より自分の事を先に考えな!はい~できた!」
長井さんが手を私の頭に撫でて、「ケーキがありがとう!」
長井さんの手が大きいな~
「えっ.....いいえ、でもケーキがやっぱりやめる、もう.....」
長井さんが全然私の話しを聞こえないふりして、ケーキを箱から出して、指で一口ぐらい大きさのケーキを口に入れた!
味がどうから?美味しいか?やっぱり駄目だかな?つい、ドキドキしてる~
「味はどうですか?」
「......」
「レジピのとおりに作ったが、味見にしてないから、やっぱりまずいですか?」
「確かに、見駄目も崩れたし、ちょっと硬くなったけど、マジでうまいぞ!」
「えっ!!!!本当ですか?私にも味見にさせてー」
私も指でケーキをつまって食べた。
「硬いし、甘いすぎだ!ごめんね、初めて作ったから.......」
「俺なら、ちょうど良いと思うけど~」
「無理にしなくていいんですよ!」
「別に.....ほら、口元にチョコもついてるぞ」
長井さんが指で取ってくれて、舐めた!
「な....な...舐めたの?」
「お前が見たと通りに~」
「もう、変な事をやめてくれませんか?こっちは困りますから~
彼女にも失礼だろう!」
「彼女いないよ~」
「嘘!こんな人気があるのに、お店に来た客さんにきっと長井さんのタイプがいるでしょ!」
「居ねえよ~」
「長井さんの理想が高いじゃないの?」
「まぁね~お前みたいと安全安心系の女は無理かな~ハハ」
「な!!そんな....」
「ハハ、また鼻が大きくなってる!!ハハ~」
最低だ!!!
「もう、帰るよ!」
立つと靴のかかとがスカートを踏んでいた、後ろに倒れそうだ時、長井の懐にしまい込んだ。
「あっごめんー」
「帰るって言ったのに、また戻ってきたの?!ハハ」
「違います!ただ、スカートのすそ幅を踏んだから.....帰る!」
「待って.....そのままで居て.....ちょっとだけでいいから.......」
「長井さん?.......」
長井さんの手が私の背中を回して、キュンと抱き込んだ!
長井さんっていつもと違う気がする。何かあったの?
聞きたいけど山ほどがあるけど、なかなか聞けない.....
4 焼きモチ
あの日から、ずっと私の頭に残ってる疑問がいくら考えでも解けない~
なぜ、長井さんが私を抱きしめたの?何かあったの?何....
「すみません、ペリエライム入れ~一つ」
「あっはい!ペリエライム入れね~はい、できた!お願いします~」
「藍ちゃん!ライムが入れてないよ!!」
「え?本当だ!ごめんね~ごめんね~」
「大丈夫の?最近よくボートしてるね!何があったの?」
「いや~大丈夫だよ!心配かけてすみませんね~」
「それならいいけど、何があったら、遠慮しなく言ってね」
「うん!ありがとうね~」
エミちゃんがいつも優しいな~背が小さくて、30代なのに、童顔でいつも20代しか見えない!可愛くて店で男性のお客にモテモテだ!あぁ~良いな~
お店今日もいつもように忙しくて、全然休憩と取れない~
「藍ちゃん~今、ちょっと落ち着いてるから、先に休憩していいよ~」
「じゃあ、先に休憩します!」
「そうだ、藍ちゃん~冷蔵庫に抹茶プリンがあるよ!食べてね~」
「マジで~やった!抹茶が大好きだ!頂きます~」
「うん~うまい~抹茶が最高~~」
「抹茶が好きの?」
「うん~大好き!」
作品名:もう好きだと言わない 作家名:伍姿樺