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もう好きだと言わない

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「良いじゃん~行こう~行こう~」
長井さんが私の腕を掴まって、地下から出て行った。長井さんが私を店の裏へ連れて行った!
「わぁ~キレイだ!」
お店は港の近くにある、裏の方が大きな海があって、左に観覧車があって、右に漁車と船が止まっている。
夜になると観覧車と船のライトが光っている、海風がそよ吹いて来て、気持良い~
「気持良いでしょ!ハハ」
「はい!いつも、自転車ですぐ家に帰るから、こんなキレイな景色全然気づいてなかった!なぜ、長井さんが私をここに連れて来たの?」
長井さんが手を出して、「俺にあげるものないの?」
「えっ?何を?」
「だって、前に2回でお前を助かったカら、お礼ぐらいでもあるでしょ~」
「あぁ!そういえば、そうですね~でも、今何も持っていませんよ!お菓子とか今度買ってあげますね!」
「じゃ、来週はバレンタインデーにチョコレートケーキを持ってこい~」
「え?バレンタインデーに?チョコレートケーキ?」
「うん!俺がチョコレートケーキが好きだよ!特に、手作りのチョコレートケーキが一番好きだ!」
「手作り?無理です!無理です!たまり、簡単なプリンを作った事があったけど、ケーキって無理だよ!!」
「はい~決まった!来週まで必ず持ってこいね!」
「えぇ~~~~~~」

 それため、今の私がここいる事になった!いきなりチョコレートを作れと言われて、こっちは困るよ!!前スーパでに来た時既成のケーキを売っていたのに、今は全然なかった!あ!バレンタインデーに近いから、チョコレートとケーキの材料もう女の子達に買われたね~早く買いに来たらよかったな~明日もうバレンタインデーだから今どうしよう?何でバレンタインデーに私が自分が好きじゃない人にチョコレートをあげないといけないの?もう~仕方なくて、iphoneでケーキを作る材料を調べて、買って帰って自分で作るしかないな~

 バイトが終わって家に帰った時もう12時だった。ケーキを作った事がないから、今練習して、明日早めに起きて作ろう!よし~頑張ろう!!
「あら?ケーキを作るの?誰が不幸に見舞われるの?ハハ」
従兄が隣に笑いながら言った!
「不幸に見舞われたのは私でしょ!!!私が作りたいわけないよ!!」
「本当に?ねねね~誰にあげるの?」
「.....バイトの先輩......」
「お~バイトの先輩!まさか、長井さん?」
「何で知ってるの?」
「やっぱりだ!」
「やっぱり?」
「長井さんいつも人気があるから、毎年お店の客が必ずチョコレートをあげるよ!」
「お客さんが?マジか?」
「うん!量が多いすぎだから、店長が毎年この時期絶対段ボールを用意してる~」
「え??!段ボールまで??」
「まぁ~お前も長井さんの事好きになるのは普通だな!悔しいけど、長井さんが確かにカッコいい!」
「いや!いや!いや!好きじゃないよ!!ただ、前に長井さんに助けてもらった事があって、バレンタインデーにチョコレートケーキを作ってこいって言われた!」
「えっ?!珍しいな~長井さんがチョコレートが嫌いっていたのにおかしいな~」
「チョコレート嫌いの?」
「うん!毎年もらったチョコレートがお店の従業員と俺にくれるけど~」
「じゃ、嫌いなんのに、なぜわざわざ私に作ってもらうの?」
「まぁ~俺は知らないけど、頑張ってね~お休み!」
「え?手伝ってくれないの?私がケーキを作った事がないよ!!」
「見守ってあげるから、ファイト!!」
私がため息をついて、「はい、はい、はい!お休み~」
さて、始まろう~
iphoneのレジビ見ながら、型に薄くバターを塗り、底に型紙を敷いて、次は薄力枌をふるっておいて、そして、ココアを........あぁ~~~大変な作業だな~気付いたら、もう3時ぐらいになった!あっ!もうこの時間だったの?明日のバイトは12時からだけど、ケーキを作らなきゃって、8時に起きらればいいかな~もう眠いから寝よう!寝よう!

 ビュッビュッビュッ~うん?!アラームが鳴ってる、携帯を見てもう朝8時になったの?まだ眠いのに、ケーキを作らなきゃ~重い体でケーキの作業が始まった!作って、作って......ジャンジャンジャン!!やっとできた!見た目はまだ良いけど、味はどうか分からないな~味見したいけど時間がないから、ケーキを箱に入れて早く着替えないとバイトが遅刻になるぞ~今日天気がいいね !先週買った白のロングスカート着よう!
 もうちょっと店に着くのに、急に雨が降って来て!え!!!嘘だろう?!傘と雨のカバーも持ってないし、傘を買うか?でも、もうちょっとだけだから、まぁいいや~そのまま行こう!雨が強くなって来て、角から男が急に走って来て、私とぶつけそうだから、急ブレーキを掛けて、雨が降ったから道がすべすべになった、自転車が転んでいた。私とケーキ」も転んでいた。「痛っ~あ!ケーキ!ケーキ!」箱を開けてみたら、カーキの形が崩れた!これじゃ、長井さんにあげられないね!せっかく作ったのに、ケーキも食べられないし、新しいのスカートも汚れたし、手と腕も擦り傷だし、最悪だ!!!帰りたいけど、今日は土曜日だから、お店が絶対忙しいから休みが取れないな~自転車を置き直して、ケーキを自転車の籠に入れて、お店の方向に進んでいた!
 
 地下に行った時、長井さんがまだ来てない、あぁ~よかった!ケーキを捨てろうか?一応、これは自分が初めて作ったケーキだから、味見してないて捨てたらもったないね~冷蔵庫に置こう~鏡に自分のびしょびしょの姿を見るとため息ついた。とりあえず、タオルで髪を拭いて、腕の傷をシャツで隠して、これで大丈夫かな~
着かえて終わったら、長井さんがきた!
「おはようございます!」
「おっ!おはよう~」
あまり長井さんと話したくないから、上に上げると思ったら、
「藍ちゃん、チョコレートケーキちゃんと持って来たか?」
あ!聞かれた!!!どう答えばいいか?
「...え...あの....ケーキを......忘れた....」
「は?もう一回言ってみ!」
今の長井さんの顔を見たくないな、笑ってるのに目が笑ってない、怖いよ~~~
「すみません.....また今度あげるね!時間だから、先に行ってきます!」
「お~~」
もうこんなまずい雰囲気に居られないよ!正直にいえばいいのに、言えなかった。
どうしても、バレンタインデーにいっぱいチョコレートもらえるから、ただ、私のケーキがなくでも構わないね!
っていうか、長井さんがチョコレート嫌いのに、あげでも嬉しくならないでしょ!

 今日お店がめっちゃ忙しくて、肩が痛い~~手で肩を揉む時、
「藍ちゃん、手を擦り傷がどうしたの?」店長が気づいてくれた。
「あっあ!今日来る途中にちょっと転んだけど、もう大丈夫です!」
「無理しなくていいよ!先に休憩して、薬をぬいてこい。」
「本当に大丈夫です、心配をかけてしまってすみません。ほら、全然平気です!」
「そっか?じゃ、今日重いものを持つな!分かった?」
「はい!分かりました!ありがとうございます!」
「あぁ~またっく、毎年もあいつのチョコレートを処分しなきゃ~」
そっか、昨日も従兄から聞いた。
作品名:もう好きだと言わない 作家名:伍姿樺